ホモ・サピエンス・サピエンス
年末年始、ポケ森の正月イベントやバイトの連勤術と戦いながら 「歌うネアンデルタール」を読んだ。全てが、ほえ〜勉強になるなあ! という感じで、とっても面白かった。有意義。

- 作者: スティーヴンミズン,Steven Mithen,熊谷淳子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/06
- メディア: 単行本
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副題にもあるように、ヒトの進化と音楽/言語の進化・役割の考察がメインテーマになっている。しかしその本題にいくまで、考察を重ねる経過でも面白い仮説を紹介してくれていて、それぞれがとっても面白い。
その一つが、現生人類とそれ以外のヒト科の違いは「心の理論」と「思考意識水準」という話で、ちょっと思うところがあった。
簡単に言うと心の理論とは、他者の知識や信念や願望が自分と異なることを理解する能力で、思考意識水準とはこの意識のレベルの違い。
例えば一次の思考意識水準は私はこう考えているということ。二次の思考意識水準はAさんはきっとこう考えていると私が思うこと。三次の思考意識水準はAさんはこう考えているとBさんは思っているに違いないと私が考えていること。
人間は社会生活で日常的に三次から4次の思考意識水準を使っているといわれ、類人猿やホモ・サピエンス以前のヒトは最高でも次の思考意識水準にとどまっていると考えられる。
ということなのだが、ここで思ってしまった。果たして私はホモ・サピエンスに必須の、高次思考意識水準を保てているのか?
私は性格が悪いと言うか、アホというか、他人をいじりすぎてすべったりあとで自己嫌悪に陥ったり、ということを繰り返して生きている。学習能力がないともいう。だから「しんせかい」を読んだ時も、主人公が先生のいないところで、サービスのつもりで調子に乗って先生の文句言っちゃうところだった......。
しかし一人になって、1日を反省すると自己嫌悪に陥るわけで、その時に思うのが、人それぞれが見せる、そして私が見る面は一面に過ぎないという当たり前のことだ。
そのタイムラグを無くして、はやくホモ・サピエンスになりたいもんだ。努力せい!